雨蛙(読み)アマガエル

デジタル大辞泉 「雨蛙」の意味・読み・例文・類語

あま‐がえる〔‐がへる〕【雨×蛙】

アマガエル科の両生類体長3~4センチ。体色は黄緑灰褐色など周囲に応じて変化する。指には吸盤発達。草原・林にすみ、湿度に敏感で雄は夕立前によく鳴く。あまごいむし。あまごいびき。あまびき。日本あまがえる。 夏》「火を打てば軒に鳴合ふ―/丈草
無尾目アマガエル科の両生類の総称。ハロウエルアマガエルなど。
[類語]かわず御玉杓子青蛙河鹿河鹿蛙赤蛙殿様蛙牛蛙食用蛙蟇蛙ひきがえるひきがまがえる

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精選版 日本国語大辞典 「雨蛙」の意味・読み・例文・類語

あま‐がえる‥がへる【雨蛙】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「あまかえる」「あまがいる」とも )
  2. アマガエル科のカエル。特にニホンアマガエルのこと。アオガエルに似ているが、さらに小さく体長約三~四センチメートル。体色は黄緑、緑、灰褐色など周囲の色に応じて変化し、頭側には黒い帯状の筋がある。四肢の指には吸盤が発達し、多く樹上にすむ。雄はのどに鳴きぶくろを持ち大声で鳴く。日本各地に分布。皮膚が湿度に敏感で、雨が降りそうになると高い枝に登って鳴いたりするのでこの名がある。あまごい。あまごいむし。あまびき。あまごいびき。《 季語・夏 》
    1. [初出の実例]「蛙鼃 阿万加戸留」(出典:享和本新撰字鏡(898‐901頃))
  3. ( 「尼帰る」にかけて ) 尼から還俗した女性をいう。
    1. [初出の実例]「山籠りの後はあまがへるといふ名をつけられたりければ」(出典:蜻蛉日記(974頃)中)
  4. 江戸時代、寛文一六六一‐七三)の頃、京都四条中島東門前北側にあった南京操り芝居の異名。当時小芝居は屋根のないのがふつうであったが、この芝居だけは板屋根があり、雨天でも休まなかったところからいう。
    1. [初出の実例]「右四条中島にありし時、芝居類焼し、雨(アマ)がいるといへる、南京あやつりの小芝居一軒のこれり」(出典歌舞妓事始(1762)一)
  5. 取引相場で、値が下がり気味であること。

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動植物名よみかた辞典 普及版 「雨蛙」の解説

雨蛙 (アマガエル)

動物。アマガエル科のカエルの総称

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